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孤の時間を持て

3.7.2


「我々が一人でいる時というのは、
我々の一生のうちで極めて重要な役割を果たすものなのである。
或る種の力は、我々が一人でいる時だけにしか湧いて来ないものであって、
芸術は創造するために、
文筆家は考えを練るために、
音楽家は作曲するために、
そして聖職者は祈るために一人にならなければならない」。

                            ―――アン・モロウ・リンドバーク『海からの贈物』



多くの現代人が「孤の時間」を無くしている。ここで言う「孤の時間」とは、自分一人になって何かを思索する時間である。

特に若い時ほど孤独な時間を怖がる。あるいは、孤独に考えることを何か陰にこもったカッコ悪いこととしてとらえがちである。しかし、孤の時間を持ち、自分の内面を耕したり、夢想にふけったりすることは、豊かな人生のためにはなくてはならないものだ。ゲーテは言っている───「内面のものを熱望する者は、すでに偉大で富んでいる」と。

歴史上のあらゆる偉業や名作は、たとえそれが複数の人間の手で成されたものであっても、根本は、一人の人間の「孤の時間」の中で芽生え、醸成され、決断されたものである。

「孤の時間」を持つために、私は2つのことを勧めている。一つは散歩すること。もう一つは、夜寝る前の30分間はテレビを消し、スマホを閉じて、古典とか偉人伝とか大きな器の本を読むこと。
思索といっても、眉をひそめながら何かを考え込むことでなくていい。想いや願い、アイデアを自由に伸び伸びと巡らせることだ。何か答えを見つけようとするのではなく、自分の空想が広がっている、思考が深まっていることを楽しむことである。


<Keep In Mind>
寝る前の30分間はテレビを消そう、スマホを閉じよう



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