「働くマインド」のエクササイズをしよう
先週の土曜日、知人が代表理事を務めるNPOのイベントでミニワークショップをやりました。参加者は若きビジネスパーソンたち。NPOのスタッフ含め20名弱が夏真っ盛りの土曜の午後に集まり、会議室にこもって3時間、ワイワイガヤガヤと熱くワークを楽しんだのでした。
ワークショップのテーマは、
「機会をみずからつくり出し、
その機会によってみずからを変える」。
ワークは2つ。「働く理由」を探っていく個人作業と、「仕事の報酬」を考えていくグループ作業と。特段、高い料金を設定してやるセミナーでもなく、私も手弁当的に参加している会なんですが、それでも出す内容・課題に関しては手加減しません。企業内研修でやっているものとほぼ同じものをぶつけます。
私はヨガを少しやっていますが、ヨガは「正しく深くやる」ことが大事です。正しく深くやってこそ、よい鍛えとよい休息が得られ、さらにその後のよい活動につながっていきます。「適当にやんわりと」では、中途半端でさしたる効果も出ません。
意識や心の鍛錬もそうだと思います。「適当にやんわりと」では効果がありません。だから、こうしたワークショップも手加減なく、大きな問いを投げかけ、討論し、意見を共有してもらったほうがよいのです。「正しく深く」考えた後は、心が元気になるんです。「明日から何か違う気持ちで踏み出せそう」という快活なリフレッシュ感や充電感があります。
この日集まってきた人たちは、仕事に対する意識の高い人たちばかりでしたので、とても深いやりとりができ、時間があっという間に過ぎました。はたから見れば、「何を夏の土曜の午後に3時間も密室で(今夕は花火大会もあるのに)……」と思われる向きもあるかもしれません。ですが、やっている私たちからすれば、それは楽しみでやっていることであり、ある意味、「ちょっとみんなで集まって草野球やろうよ」とか、「花火見に行こうよ」という“リクレーション”となんら変わるものではありません。
むしろ、単なる「リクレーション(recreation)=気晴らし・娯楽」というより、本来の字義である「リ・クリエイション(re-creation)=再創造」に近いかもしれません。つまり、働くことの根っこを問うワークをすることによって、「働くマインド・仕事への意識」を “つくり直し=再創造し”、明日からの仕事生活に向かう。そしてキャリアをよりよく開いていく。
私たちは、身体の健やかさを保つために運動が大事なことを知っています。ですから、スポーツをしたり、散歩をしたり、ジムでエクササイズをしたりします。さて、それと同じように、どれくらいの人が「マインド・心の面での運動」をしているでしょうか?
意味の見出せない仕事に日々忙殺されて働く心が虚弱になっている場合もあるでしょう。また逆に、事なかれ主義で会社にぶら下がる意識が強くなり働くマインドがメタボになっている場合もあるでしょう。「マインド・心」にも運動が必要です。
思ってみれば、私たちは土曜日、そうしたマインド・心のレベルでのエクササイズ(運動)を存分に楽しんだのでした。
今回のワークショップの主催:特定非営利活動法人SIP