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2008年4月 3日 (木)

私のハイブリッドライフ:複棲人生への試み

【沖縄・石垣島発】

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いま私は、沖縄の石垣島に滞在しています。

今回は、名勝・川平湾を望む場所に1週間ほどウィークリーマンションを借り、

著作原稿の執筆と教育プログラムの再設計を集中的にやります。


私は、時間の自由がききやすい自営業というメリットを生かして、

年に2、3回ほど「仕事キャンプ」をします。


冬・春ならたいていは沖縄(島)で、

夏・秋ならたいていは信州(山)で、

何となくせわしい東京オフィスを離れて、

静かな場所で、窓から自然を眺めながら、

あるいは自然の中にどっぷり浸かって、じっくり「考える」仕事をします。


よく小説家が、馴染みの宿にこもって執筆をやりますが、

まぁ、言ってみればその真似っこのようなものです。


私のメインの仕事は、企業・団体への人財育成研修ですが、

研修を年がら年中やっているわけではありません。

研修の実施のない期間に、こうしてキャンプ日程を設定しています。

ネットさえ通じていれば、

研修以外の仕事はどこでもできます。


もちろん将来的には、

ホテルや短期賃貸ではなく、

しかるべき土地と物件を購入して、そこを拠点にしたいとは思いますが、

現時点では、

国内のさまざまな場所を下見するという意味合いも兼ね、

この形がいいかなと思っています。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


いずれにしても、私が目指す仕事/生活スタイルは、

よい仕事発想の湧くよい環境の田舎(山か島か)に住み、働き、遊び、

よい仕事案件のとれる東京でもまた、住み、働き、遊ぶことです。


私が描くそうした複数に棲処(すみか)を置く生活で目指すところは、

「東京拠点の生活A」と「田舎拠点の生活B」とがあり、

その両者が互いに機能的に融合して

自分の行いたいライフワークをより高いレベルに発展させていくことです

(私のライフワークは、よりよい職業教育プログラムの追求です)


私は、そのいわゆる複棲生活において

・東京生活=タフな仕事生活

・田舎生活=のんびり息抜き生活

という構図ではまったく考えていません。


私は、どちらの生活も、

ライフワークの追求を目的として送っていきたいと思っています。


だから、東京でも仕事をして、遊びますし、

田舎でも仕事をして、遊びます。

東京で疲れれば、田舎でエネルギーを充填し、

田舎でダレてくれば、東京で刺激を受けてしゃきっとする。


そういう両者の融合具合が、

まさにガソリンと電気のハイブリッドエンジンにも似ているので

私は自分が目指すワーク&ライフスタイルを

『ハイブリッドライフ』と呼びたいのです。

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◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


人の仕事・生活はますます“複化”が進んでいるようです。


仕事で複数のプロジェクトを兼任し、責任を持つ

「複務化・複任化」はごく普通の姿ですし、

また、平日昼間はサラリーマン・週末はネット通販店主といった

二足のわらじを履く人が増えています。

これらは「複業化」の流れです。


そして、2箇所以上の居住地を持つ「複住化・複棲化」です。

この「複住化・複棲化」は、近年さらに注目を集めるようになりました。

安部前政権のもと、山本有二金融・再チャレンジ担当相が

有識者による「暮らしの複線化研究会」を発足させたからです。


この「複線化」という表現は、なかなか言い当てているところがあるようです。

そこには主に団塊の世代の方々が、

平日の都会の生活と、週末の田舎の生活を交互に行き来する様子、

あるいは、

定年退職までの都会現役生活から、定年後の田舎リタイヤ暮らしにスイッチする様子

が見て取れます。

2つそれぞれにある生活は、互いに分離し、目的を別にしているため

並行した複線が走っているというのがイメージになります。

(下図参照)

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一方、私の言うハイブリッド型の2つの生活は、

互いが融合して、目的を共有していますから

同じ「複住化・複棲化」にあっても、複線化とは異なるものです。


今後、人が仕事や生活で、複数の様式を持つことは

いろんな面で多くなりそうですが、

それらが互いに独立分離して、目的を異にし、非ハイブリッドなのか、

互いに融合して、目的を一にし、ハイブリッドなのか

そこは大きな分かれ目になりそうです。

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