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2011年7月20日 (水)

You, imagine !


昨日、アカデミーヒルズ(東京・六本木)のセミナーに参加しました。

「Power of Social Business:世界を変えるソーシャルビジネスの力」
と題されたセミナーのメインスピーカーは、
バングラデシュでグラミン銀行を創設し、
2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏でした。

第1部のユヌス氏の講演が終わり、
第2部は一橋大学院の米倉誠一郎教授が入って質疑応答。
そこで面白かった場面を紹介しましょう。
(会場のやりとりはすべて英語でしたので、厳密でない部分もありますが)

会場から3番目か4番目くらいにあがった質問で
「ユヌスさんの先ほどのお話で、
誰しもが社会起業家(ソーシャル・アントレプレナー)になれるとありましたが、
私たち1人1人はどうすることが大事でしょうか?」
と、そんなような意味の質問が出された。

それに対し、ユヌス氏が答えたことは───
“Imagine. Imagine the world you want to change.”
「想像することです。あなたが変えたいと思う世界を想像してください」。

その一言が発せられたときに、横にいた米倉教授が、
質問者の男性のほうに腕をすっと伸ばし、人差し指を突き出して
“You, imagine ! ” (あなたが、想像するんですよ)
“And you and you, and you.” (そして、あなたも、あなたも、あなたもね)
と、会場のあちこちの聴衆に向かって、人差し指を突き出しました。
……この米倉教授の突っ込みというか、フォローというか、見事な所作でした。

そう、想像するのは、ほかの誰でもない、私たち1人1人なのです。
私たち1人1人が、きちんと理想の姿を想像することからよき変化は起こるのです。
ややもすれば、こういう大きなことを成し遂げた人のセミナーへ行くと、
「ああ、いい話が聞けたなぁ。でも自分とはどこか別次元のことだなぁ」
と、無意識に距離を置いてとらえていることが多い。
それに「You can change the world」なんていうフレーズは、
流行り歌にも出てきて、耳触りはいいけれど、すぐに頭から抜けてしまう言葉でもある。

そんなときに、
“You, imagine !  And you and you, and you.” という覚醒の指差しはとてもよかった。
会場の雰囲気も「あ、あっ、そうか、自分が、なんだ」という空気が流れ、
なごやかな笑いが起こりました。

私の好きな言葉に、ウォルト・ディズニーの次のようなものがあります───

「夢見ることができれば、成し遂げることもできる」。
(If you can dream it, you can do it.)

想い描かなければ、何も始めることはできないのです。


 

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